堕落ディザイアー

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現代ならではのワンアイデア佳作スリラーです 『アンフレンデッド』 感想

アンフレンデッド(字幕版)

2016年公開のホラー映画です。パソコンの画面上だけで物語が展開されるという未だかつてない作りで、その斬新さが公開当時ホラー映画ファンの間で話題になりました。

 

家に備え付けた監視カメラの画面で話が進む『パラノーマル・アクティビティ』というホラー映画が数年前話題になりましたが、その作品を手がけたプロデューサー、ジェイソン・ブラムが本作でも制作総指揮を務めています。

 

低予算でヒット作を生み出すことに定評があるプロデューサーで、『パラノーマル・アクティビティ』シリーズをはじめ、『インシディアス』『パージ』『ヴィジット』等の最近話題になったホラー映画によく関わってる人です。「23人分の多重人格者に誘拐される」という売り文句の新作ホラー『スプリット』でも制作を務めてるそうで。

 

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そんな名プロデューサーが手がけたこの『アンフレンデッド』ですが、高校生同士のスカイプ通話をメインに終始主人公の女の子のパソコンの画面上だけで話が進むという、おそらく過去に例がない映画です。これもまた低予算ながらワンアイデア勝利、って感じな作品ですね。

 

たちの悪いネットいじめで自殺してしまった女の子の怨霊らしいものが、同級生たち数人のスカイプのグループ通話に侵入。通話を切ると死、勝手な行動で通話を妨害すると死、怨霊主催のデスゲームで負けると死、という逃げ場の無い状態で一人また一人とやられていきます。

 

粗い画質のスカイプ通話の画面ということもあり死亡シーンはあまり鮮明には映りませんが、それこそYoutubeでグロい動画を恐いもの見たさで見てしまってどんよりくるような後味の悪さがあります。画面の乱れがいい感じに不気味な作用として働いていちいちビクビクしてしまいます。

 

最初は怖がって泣き叫ぶ登場人物たちに同情もしましたが、いざ蓋を開けてみるとこいつらけっこう陰湿なあれこれをやらかしてて、まあいじめ自殺した子に呪われてもしょうがないだろうな、と思ってしまいました。直接の原因作ったのもこいつらだし。

 

 

 

話自体はティーンエージャーたちが恐い目に遭う、というホラー映画の王道に沿った物語ですが、とにかく見せ方が斬新でした。80分台の短い作品とはいえ中だるみするかな、と思いましたがテンポよく最後まで見せてくれます。

 

スカイプ通話しながらネットを開いたりFacebookを開いたりLINE的なチャットアプリを開いたり、あの手この手で呪いから逃れる手段を探して頑張るのは見ていて面白かったし、画面に文字が入力されたり送ろうとした文章を消して言い方を考えたりといった動作が見えるのが妙にリアリティがありました。

 

怨霊側も色々な手で復讐を果たそうとしてきて「通話を切るボタンがない!」「『友だち申請を外す』のチェックがメニューにない!」みたいなやりとりがマジな問題として真剣に叫ばれます。画面のフリーズが生死に関わるバグになってしまう、みたいな緊迫した状況です。

 

全ての現代っ子が一度は経験のあるネット関係のイライラが自らの命を奪う重大事態になる構図は新しかったですね。

 

 

 

ホラー映画好きなら見て損は無い珍しい形の良作です。時間も短いし暇つぶしにさくっと見るのにも丁度いいし。ただ登場人物たちの死亡シーンはそれなりにショッキングな描写もあるのでご注意を。

 

 

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