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軽〜く見られるポリス・アクション 『ザ・スクワッド』感想

ザ・スクワッド(字幕版)

2015年に製作されたフランスのアクション映画です。代表作「レオン」や、最近ではトヨタのCMで実写版ドラえもんを演じたことで有名なジャン・レノが主演を務めています。

 

内容はいわゆる刑事サスペンスもの。ジャン・レノ演じるヤンキー系刑事がリーダーを務める捜査チームが、奇妙な連続強盗事件を解決するために奔走します。

 

 

 

予告編からシリアスで硬派なバイオレンス刑事ものなのかな〜と思っていましたが、冒頭でジャン・レノたちが覆面パトカーで強盗現場に突っ込み、「どうも〜警察で〜す」と名乗ってから派手なBGMとともに大立ち回りを演じるオープニングが始まって「あ、そっちか」と即座にアホ映画モードに頭を切り替えました。

 

どちらかというとコミカルというかコメディ路線というか、軽いノリで観られる作品でした。バッドボーイズとかダイ・ハードとかそんな感じの映画ですね。大雑把な作戦でざくざくと捜査を進めていく主人公たちが清々しいです。

 

 

 

そんな雰囲気作りに一番貢献しているのが、ジャン・レノ主人公の相棒的ポジションにいる刑事の存在でしょう。損な役回りばっかり回ってくるのに文句ひとつ言わず、ヤンキーの喧嘩のようなノリで犯人グループに挑む様が憎めない良い奴です。

 

ナイスなタイミングでいてほしい場所からやってほしいサポートをしてくれる優秀さが、チャラくて軽くてお喋りなのに硬派なベテラン刑事のジャン・レノに頼りにされている説得力を持たせています。

 

 

 

そんな軽いノリのストーリーを見せる一方で、メインのキャラが殉職したりそのせいで警察署の人間関係のゴタゴタが笑えないレベルの事態に発展したりと、妙に後味の悪い描写も多いです。最後もすっきりする結末とは言えない終わり方でした。

 

フランスのお国柄なのか、コメディ映画なんかでもけっこう真面目に後味の悪い描写があったりする印象です。文化による感覚の違いでしょうか。この「ザ・スクワッド」にもそんな一面が出ているように思えました。

 

 

 

作中で一番の見せ場はやっぱり白昼の市街地での銃撃戦でしょう。やたらと不気味なマスクを被った強盗たちとジャン・レノのチームが、お互いマシンガンやショットガンをぶっ放しながらぶつかり合います。

 

腰だめにライフルを連射するジャン・レノは「80年代のアーノルド・シュワルツェネッガーかよ」ってくらいリアリティがありませんでしたが、キャストの動きや銃撃の描写、ばりばり壊されていく周囲の建物などはハリウッドにもひけをとらない迫力で見応えたっぷりです。

 

 

 

ストーリーの軽さに合わせて映画の作りも軽いというか、カメラワークや映像の質感なんかがあまり映画っぽくありませんでした。どちらかというと「ものすごく豪華な2時間もののスペシャルドラマ」みたいな感じでしょうか。

 

「『レオン』のジャン・レノ主演!あの緊張と感動をもう一度!」みたいな予告編でしたが、それを期待して観るとがっかりされるんじゃないかなあ…と思います。さくっと軽く観られる娯楽作品として、あまり気を張らずに観るのが正解でしょう。

 

王道のストーリー、愛せるキャラ、迫力ある見せ場と、刑事アクションの主要なポイントは全部押さえてあります。感動の名作ではありませんが、気軽な暇つぶしとして考えると大満足のエンタメ作品でした。