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『スターシップ・トゥルーパーズ』は王道青春ストーリーだ

スターシップ・トゥルーパーズ  (吹替版)

スターシップ・トゥルーパーズ」という映画をご存知でしょうか。巨大な虫型エイリアンと人類の戦争を描いた、1997年製作のSFアクション大作です。

 

もう20年も前の作品ながら、フルCGの巨大エイリアンが何百何千と描かれ、これまた何百何千の兵隊とガチンコで殺し合う戦闘シーンの大迫力は今観ても全く色褪せません。

 

どう見てもB級な題材が100億円超えの制作費で豪華に映像化された奇跡の作品として、今なおB級映画ファンの間で語り継がれている迷作名作です。

 

 

 

監督はポール・バーホーベン。旧「ロボコップ」や旧「トータル・リコール」など、独特なグロさを持った作品を多く手がけるSF監督です。

 

そんな監督の手腕が存分に発揮された本作も、虫の攻撃で兵士たちの手足はちぎれ頭は吹っ飛び脳みそが飛び散り「今日は死に日和であります!イエッサー!」みたいなノリで突撃がくり広げられる異常な映像世界が描かれます。もちろんR指定作品です。

 

「過剰な軍国主義全体主義未来社会を異常なテンションで描き、いっそバカバカしいほどに戦争賛美をすることで、一周回って「戦争って愚かね」と観る人に感じさせる反戦映画」という狙いで作られているので、ストーリーも登場人物も脳みその先まで筋肉で出来ているような内容です。

 

そんなイカれB級グロ映画としての一面がある一方で、本作は少年ジャンプも顔負けの「青春ストーリー」でもあります。今回は、その理由を解説していきます。

 

 

 

理由その1 シンプルな王道のストーリー

この映画では軍隊内で主人公が成長していく様子がメインに描かれます。ハイスクール時代の親友や恋人は上級幹部候補生やパイロット養成コースというエリート街道へ進んでいき、自分が進めたのは海兵隊。最前線でボロボロになりながら戦う兵種です。しかも一番下っ端の一兵卒からスタート。

 

鬼教官にしごかれる訓練生時代から始まり、分隊長、隊長へと昇格していく様は王道の成長ストーリーです。

 

 

 

理由その2 熱血でまっすぐな主人公

そんな道を行く青年ジョニー・リコは青春ストーリーにふさわしい熱血主人公です。面倒見がよく仲間思いで、自分から率先して先陣を切るタイプ。そしてまあまあイケメン。

 

元アメフト部で脳筋バカという典型的アメリカンリア充な点は、B級映画の主人公としても合格です。

 

理由その3 主人公を囲む熱い仲間たち

ジョニーを囲む隊の仲間たちもまたいい奴らです。

 

特に訓練生時代からジョニーとつるむビリーが最高に気のいい奴で、最初はいじめっ子タイプだったのが最後にはジョニーをサポートする最高の部下であり親友になります。その様は「遊戯王」の城之内くんそのもの。

 

他のやつらもアホで下品でデリカシーがなくて、そいつらとの共同生活はまるで運動部の合宿です。ですがそんなバカどもがいざというときは一番頼れる仲間となります。

 

理由その4 時に優しく時に厳しい師匠

王道ストーリーには主人公を導く師匠が欠かせません。本作でその師匠役を務めるジョニーの部隊の隊長は、幾多もの戦いをくぐり抜けてきた歴戦の猛者です。普段は厳しい顔で隊を指揮しながら、息抜きをさせてやることも忘れません。

 

そしてもう1人の師匠である訓練生時代の鬼教官も、ジョニーたちが厳しい戦場で死なないために容赦ない指導をしてくれます。そんな鬼教官を最後には階級で抜いたジョニーが彼に敬語を使われるシーンも、ジョニーの成長が形に表れていてぐっときます。

 

理由その5 くり広げられる恋愛模様

王道ストーリーの主人公はモテます。本作の主人公ジョニーもアメフト部上がりのウェイ系ということもあり、可愛い彼女・カルメンがいます。

 

秀才カルメンパイロットコースに進んで遠距離恋愛になり、同じパイロットコースの嫌味な男がライバルとして登場したり職業軍人を志すことにしたカルメンに別れを告げられたりと紆余曲折ありますが、最後には仲直りする展開もお約束ですね。

 

他にも、ジョニーに片思いしていた学生時代からの幼馴染が彼を追いかけて同じ海兵隊に入隊してきたりとどったんばったんラブコメ要素?もあったりします。

 

理由その6 お色気シーン

無駄なエロは少年マンガの伝統です。王道ストーリーにはお色気が欠かせません。そして、B級映画にもサービスシーンは必要とされるものです。

 

ハリウッドが誇る少年ジャンプ系ストーリー「スターシップ・トゥルーパーズ」ももちろんその要素を含んでいます。

 

本作の舞台となる未来社会では究極の男女平等が実現していて、海兵隊のシャワールームは男女一緒です。隊員連中は男も女も恥じらいなど一切なく皆で仲良く全裸シャワーです。

 

他にもカルメンにふられたあとに結局くっついた押しかけ女房な幼馴染とジョニーがイチャラブしたりと、ちょっとした「いちご100%」が見られます。

 

理由その7 感動の死に様

仲間が散るシーンは王道ストーリーの見どころのひとつでしょう。ともに戦ってきた仲間の最期は、感動の名場面としてファンの心に残ります。

 

ジョニーたちの隊長がエイリアンの攻撃で下半身をズタズタにされどうみても手遅れな場面で、瀕死の隊長はジョニーに「分かっているな?」と問いかけます。以前隊長から助からない仲間を自分の手で楽にしてやることを教えられていたジョニーは「分かっています!」と言いながら隊長を撃ち、痛みから解放します。どう?泣けるでしょ?

 

カルメンに近づいた嫌味なライバル君も、敵に囲まれた中で怖じ気づくことなくエイリアンのマザーに「いつか俺のような男がお前を殺す」と言って唾を吐きかけながら殺されます。漢でしょ?ちなみにその後このマザーを捕らえたのは、かつてライバル君と殴り合いをするほど嫌い合ったジョニーでした。

 

幼馴染ちゃんは敵の攻撃で腹を貫かれ、ジョニーに「愛してる」と告げて死んでいきます。それまで直接はジョニーを「好き」と明言していなかったツンデレ幼馴染の最後の告白は泣くこと必至です。

 

このようにそれぞれの登場人物の死に様が、彼らの最高の見せ場として機能して熱い展開を生んでくれています。

 

まとめ

このように、「スターシップ・トゥルーパーズ」は王道の青春物語に必要な要素を全て含んでいます。

 

友情・努力・勝利…ジャンプの掲げる3大要素がまるまる詰まったこの映画は、ワンピースやドラゴンボールスラムダンクに並ぶジャンプ系王道ストーリーといえるでしょう。

 

ただし人体が真っ二つに切り裂かれたりするので鑑賞にはご注意を。