堕落ディザイアー

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『エンド・オブ・ホワイトハウス』vs『ホワイトハウス・ダウン』

エンド・オブ・ホワイトハウス(字幕版)

2013年に公開されたアメリカのアクション映画『エンド・オブ・ホワイトハウス』。テロリストに占拠されたホワイトハウスを舞台に、現場に居合わせた主人公が大統領救出と敵の殲滅のため奮闘する物語です。テレビでもCMがしょっちゅう流れていたので知っている方も多いでしょう。

 

ホワイトハウス・ダウン (字幕版)

この映画の劇場公開の最中、全く同じ題材、あらすじの映画『ホワイトハウス・ダウン』も上映期間が被るほどの同時期に公開され、ちょっとした話題になりました。似た展開の大作2本ということで、比較して批評する方も多かったようです。僕も比較してみます。

  

今さらながらほんとに似てる2本ですね。どっちも舞台はホワイトハウス、どっちも大統領は人質、どっちも主人公が一人で無双、どっちも米軍の特殊部隊が弱い(どっちもヘリが簡単に撃墜される)。

戦闘ヘリって実際は地上の敵に対してはほぼ無敵らしいですがほんとアクション映画では常にやられ役ですね。

 

結論から言うと僕は『エンド・オブ・ホワイトハウス』の方が好きです。

 

作品の雰囲気として『エンド・オブ・ホワイトハウス』の方は真面目でシリアスなアクションサスペンス、『ホワイトハウス・ダウン』の方は笑いもある軽快なアクションエンターテインメント作品、みたいな作りにしてあるようですね。

 

どうして僕が『エンド・オブ・ホワイトハウス』の方が面白いと思ったのか、ポイントをまとめて2作品を比較してみます。

 

1.ホワイトハウス襲撃シーン

まず序盤の一番の見どころ、ホワイトハウスをテロリスト達が襲撃するシーンです。

 

エンド・オブ・ホワイトハウス』では白昼堂々、大胆にも大型軍用飛行機が単機でワシントンに突入してきます。緊急発進して警告してきた戦闘機をガトリング砲で撃墜したらその勢いでホワイトハウス周辺の市民やシークレット・サービス達をなぎ払い、応援で飛んできた米軍機にやっとこさ撃墜されるとホワイトハウスの敷地内に墜落、その際にワシントン記念塔を巻き込んで叩き折ってしまいます。

 

しかし実はこの襲撃は囮で、ガトリング砲の絨毯爆撃によって外の警備要員が壊滅的な被害を受けて混乱している隙に観光客に紛れたテロリスト達が敷地内に侵入、さらに丁度会談のためにホワイトハウスを訪問していた韓国の首相の警護要員たちにもテロリストが混ざっていたという予想外っぷり。実はこいつらは北朝鮮のスパイでした~という国際的に大丈夫なのか心配になる展開を見せます。

 

ワシントン記念塔はこれ。パニック映画では自由の女神に次いでよく壊されてるんじゃないでしょうか。

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対する『ホワイトハウス・ダウン』。清掃員に紛れたテロリストが掃除用具に仕込んだ爆弾を爆発させて陽動。爆発で人員が慌ただしくなる中、ハウス内の設備修理の技師に扮して入り込んでいたテロリスト達がどんどんシークレット・サービス達を撃ち殺していき、制圧完了。更に実はシークレット・サービスのリーダーが裏切り者でした~というこちらもとんでも展開。

 

どちらも見応えのある襲撃シーンなんですが、派手さでいうと圧倒的に『エンド・オブ・ホワイトハウス』の勝ちです。

 

というか『ホワイトハウス・ダウン』が意外と地味。そもそもホワイトハウスなのに警備要員少なすぎ&弱すぎです。いくら奇襲を受けたからって侵入時には拳銃くらいしか持ち込めてなかったテロリスト達相手に完全武装のシークレット・サービス達がろくに抵抗できず全滅、テロリスト側は負傷者0なんてあんまりです。主人公が活躍しなきゃ意味ないからこの段階でテロリスト達があまりやられても困りますが、ここホワイトハウスですよ。初めからリアリティなんて皆無な映画だけどこれはさすがに可哀想です。

 

対する『エンド・オブ・ホワイトハウス』はもうちょっと現実味を出してます。さすが大統領警護チーム、とんでもない大火力の奇襲を受けてもただで壊滅はしません。そこそこ抵抗してみせます。その結果テロリストの1/3程は最初の襲撃の段階でやられたことがその後の会話からも分かります。

 

ホワイトハウス制圧のくだりも『エンド・オブ・ホワイトハウス』ではマシンガンで武装したテロリストが大騒ぎしながら攻めてくるのに対して『ホワイトハウス・ダウン』の敵は淡々と素早くシークレット・サービスを殺していきます。絵的にはちょっと地味です。

 

というわけで、襲撃シーンに関しては個人的に『エンド・オブ・ホワイトハウス』の方が良かったように思います。『ホワイトハウス・ダウン』がつまらないわけでは全くなく、むしろアクション映画として普通に出来が良いんですが、先に『エンド・オブ~』の方を見たのでそのインパクトに勝つのは難しかったかな。

 

2.主人公

エンド・オブ・ホワイトハウス』の主人公はジェラルド・バトラー演じるマイク・バニングです。

 

いつものアクション映画のジェラルドさんです。相変わらず厳しそうな不機嫌そうな顔です。

過去の任務中の事故のせいで、元々友人同士だった大統領とちょっと溝が出来てしまっており、そのこともあって警護の現場から離れているというちょっと重い背景のある役どころです。

元は超優秀なシークレット・サービスだったこともあって流石の強さで敵を仕留めていきます。至って真面目な、ハードボイルドアクションの理想的主人公です。

 

一方で『ホワイトハウス・ダウン』の主人公は、チャニング・テイタム演じるジョン・ケイルです。典型的なチャラいアメリカンマッチョですね。アメフト部上がりの匂いがぷんぷんします。

 

元軍人で今は議会警察に勤務、シークレット・サービスの面接にホワイトハウスに来たらテロ攻撃に巻き込まれるという役ですが、チャニングくんの顔が若いからすごい体格のいい大学生みたいに見える。『21ジャンプストリート』で高校生役をやらされただけのことはあります。

 

明るいアクション映画のマッチョヒーロー系主人公として理想的なキャラです。強くて、よく暴れ、戦闘中にも少しのユーモアを忘れません。

 

彼がやってることはホワイトハウス版『ダイ・ハード』ですね。若くてイケメンなほぼジョン・マクレーン刑事です。

 

というわけで、主人公はどちらもいいキャラクターです。優劣つけ難いです。というかアクション映画としてのジャンルが違うからこれは比べることではないようにも思えます。

 

3.大統領

エンド・オブ・ホワイトハウス』で大統領を演じるのはアーロン・エッカートです。『世界侵略:ロサンゼルス決戦』『ダークナイト』なんかで有名なベテラン俳優ですね。

 

事故で妻を亡くすというつらい経験をし、さらに今回のテロリスト襲撃では人質にとられて命の危険にさらされながらも自由の国アメリカのリーダーとして役目を果たそうと頑張る人間味溢れる人物です。

 

一方で『ホワイトハウス・ダウン』の大統領はジェイミー・フォックスです。理想的な好印象な大統領って感じですね。確実にオバマさんを意識してるでしょう。

 

テロリストとの戦いでは本人も大活躍です。大統領専用車に箱乗りしてロケットランチャーをぶっ放すほどのアクティブさ。自分の家がテロリストに占拠され、警護達が皆殺しにされた状況でもなおジョークを飛ばす余裕があります。

 

というわけで、どっちの映画も大統領を良い人物に書きたかったんでしょうし実際どっちもいいキャラしてるんですが、『ホワイトハウス・ダウン』の大統領はちょっとキャラがくどいし不自然なようにも思いました。

 

序盤で「大統領はいい人だよ立派な人だよ~。理想的なリーダーだよ~」とアピールする台詞がちょっと多過ぎたかな。の割にシャレにならない事態の中で冗談飛ばしたりするのはちょっとキャラ的にバランスがとれていないのではないかと。

ダイ・ハード』でマクレーンが悪態つきながら戦うのは品のないおっさんキャラとしてありだけどあなたは穢れなき健全完璧大統領なんだから非常時にジョークは駄目だろうと突っ込みたくなってしまいます。

 

一方で、『エンド・オブ・ホワイトハウス』の大統領はテロリストにぼこぼこに痛めつけられながらも抵抗してみせて、「大統領だって一人の人間だけど頑張ってるんだ」という印象を受けました。こっちの方が大統領の好印象アピールとして自然だと思いましたね。

 

なので結果としては僕は『エンド・オブ・ホワイトハウス』の大統領の方が好きです。

 

まとめ

以上、2勝1分けで僕の中では『エンド・オブ・ホワイトハウス』の勝利です。

 

ところで『ホワイトハウス・ダウン』の監督ってローランド・エメリッヒなんですね。『2012』デイ・アフター・トゥモロー』なんかのパニック映画の巨匠の作品としてはやっぱりちょっと地味だなあ、と思いました。話の展開はうまくまとまってるけど。

むしろ襲撃シーンのめちゃくちゃ具合とか『エンド・オブ・ホワイトハウス』の方がエメリッヒっぽいと思ったんですけどね。意外だ。

 

ホワイトハウス・ダウン』だって全然面白いし普通に好きなんですけどね。むしろあれだけ派手に爆発やら撃ち合いやらやってんのに地味とか言われたら製作陣はたまったもんじゃないでしょうね。

 

どっちも好きです。でも好みは『エンド・オブ・ホワイトハウス』です。