堕落ディザイアー

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最高に居心地の悪い映画 『13の選択』感想(ネタバレあり)

13の選択(字幕版)

2014年のサスペンス・ホラー映画です。

 

仕事をクビになり、借金まみれで、奥さんにはもうすぐ子どもが生まれる…という行き詰まった状況で「億万長者になれるゲームをしないか?」という謎の電話がかかってきた冴えないサラリーマンを主人公に、彼が金のために狂気に飲まれていく様が描かれます。

 

電話で言われる指示通りに行動して見事達成すればレベルクリア、最後の13レベルを終える頃には数百万ドルもの賞金を手にできる…という仕組みのゲームに挑戦していく主人公ですが、そのゲームがかなり良くできていました。

 

 

 

「ハエを殺せば1000ドル獲得」という簡単な課題から始まって心理的なハードルを段階的にクリアさせる作りになっているうえ、「最後までクリアしないと賞金は全額取り上げ」「課題のためにどれだけ犯罪を犯しても13レベルをクリアすれば全て帳消しになる」など途中でルールが公開されていって一度始まると後には引けなくなっていきます。

 

それぞれの課題の内容も、

 

・子どもを泣かせる

・教会の置物を燃やす

・ホームレスを襲う

 

などの倫理的に問題があるけどまあなんとか上手くできそうなものから、

 

・自分の結婚式会場を式中にぶち壊す

・男の腕をチェーンソーで切断する

 

など洒落にならないものへと徐々にエスカレートしていきます。

 

 

 

「全校集会中に全裸で壇上に駆け上がって歌ったら1億円って言われたらどうする?」みたいなバカ話をしたことがある人もいると思いますが、その誘惑に駆られて実際に行動した自分を想像しているときのような居心地の悪さがゲーム中は終始続きます。

 

特に、親戚も友達も一同に会した自分の結婚前夜祭で突然歌い出して会場を破壊して回るシーンの心臓に悪い感じは半端ないです。

 

「自分の行動が異常だと分かっていながら異常な行動を意図的にする」ことの辛さが身に染みて分かる映画です。主人公を自分に置き換えて想像して逃げ出したい感覚になることが何度もありました。

 

 

 

そして、いわゆるシチュエーションスリラー系のワンアイデア映画かと思っていたら意外なストーリー展開や伏線が待っていて、終盤で明らかになる事実から序盤の伏線が綺麗につながる様はなかなかに驚かされます。うまくまとまるサスペンス小説を読んでいるような感じがしました。

 

 

 

そして、けっこうグロいです。映画が始まって冒頭20秒で女性が指を切断されます。

 

その後も腕をぶった切ったり死体を弄んだり、極めつけは道路にワイヤーを張って暴走族を集団首チョンパです。脳の切断面まで映るのでそういうスプラッター描写が苦手な人は要注意ですね。

 

 

 

低予算な雰囲気が漂うし有名スターは出ていませんが、ハリウッドきっての個性派ゴリラ顔俳優ロン・パールマンが出演していました。『ヘルボーイ』の主人公役で有名な人ですね。

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 この画像真ん中の赤鬼さんを骨格にメイクを加えることなく演じられる特徴的な顔立ちはある意味で主人公よりも目立っていました。

 

 

 

派手さはないけど良質なサスペンス映画です。尺も90分と短めなので、サクっと暇つぶしに見られる作品でした。