堕落ディザイアー

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これはコントだ 『シャークネード ザ・フォース・アウェイクンズ』感想

シャークネード ザ・フォース・アウェイクンズ(字幕版)

「竜巻に巻き上げられたサメが都市に降り注ぎ、人々を襲う」という正気の沙汰とは思えないストーリーながら頭のネジをフルスロットルに振り切った展開が話題となり、まさかの長寿シリーズとなっている模範的B級アホ映画『シャークネード』の4作目です。

 

見てくださいこのジャケット画像。ハリウッドに真っ正面から喧嘩を売っていますね。

 

ジャケット画像に収まらず、映画の冒頭まであの宇宙をバックに黄色い文字のあらすじが流れる仕様で始まります。

 

そしてそんなスタートを切った後は、もう脈略もなくシャークネード、シャークネード、シャークネードのくり返しです。

 

もはやサメ竜巻が台風とか地震とかそういう身近な自然災害のひとつと化した世界で、ラスベガス、グランドキャニオン、果てはアメリカ全土でサメ以外にも溶岩や岩、核燃料を巻き込んだ竜巻が発生して世界を滅亡の危機に陥れます。

 

 

 

物語に整合性をとらせたり視聴者が納得できるようなリアリティを提供することを一切放棄した潔いバカさ加減が見ていて清々しく、冒頭10分で「ああ、これはまともな頭で観てはいけない」と観客に一瞬で理解させてくれます。

 

ラスベガスがシャークネードで壊滅的な被害を受けるシーンが終わってやっとオープニングが始まりますが、それまでの10分間で映画を終わらせてしまっても十分にお腹いっぱいです。

 

「最初からクライマックス」を地で行く映画です。その展開には緩急もクソもなく、起承転結の欠片もなく、もはや「結・結・結・結」という構成で馬鹿馬鹿しい破壊描写が延々とくり広げられます。

 

 

 

どのシーンもインパクトが強過ぎて、印象的なシーンを挙げろと言われても逆にどこを思い出せばいいか迷いますが、個人的には「チェーンソーは家族だぜ!」というパワーワードを残しながら当たり前のようにシャークネードに立ち向かっていったチェーンソー屋さんの一家が最高に好きでしたね。

 

そして終盤で主人公の息子が見せる大活躍やサメマトリョーシカ、サメAEDの展開はぶっ飛んだ作品の最後に見せる〆のギャグとして完璧なアホくささでした。

 

安っぽいCGをものともせず惜しげもなくパニックシーンを描き、質より量でとにかく見せ場を作ろう、観る人を楽しませようとする姿勢は娯楽映画として満点と言えるのではないでしょうか。

 

 

 

ストーリーの破綻もここまれくれば潔いです。理性のある大人なら逆に考えだすのがもの凄く難しそうな、マ◯ファナでもキメながら書かれたようなシナリオと、どれだけ常識外れな表現をできるかに命をかけたような映像が相互作用として働いて、唯一無二の爆笑シーンを無数に生み出しています。

 

 

 

悪ノリを止めることなく5作目の発表を控えた『シャークネード』シリーズ。この4作目から見てもほぼ問題なくその馬鹿馬鹿しさを楽しむことができます。真面目に観ようとすると頭痛がするような作品ですが、とにかくぶっとんだB級映画を見たい人、心の底から笑いたい人は是非観てみましょう。