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シンプルに熱い良作アクション 『セキュリティ』感想

セキュリティ(字幕版)

ハリウッドを代表するアクションスターのひとり、アントニオ・バンデラス主演で送るアクションスリラーです。

 

舞台は深夜のショッピングモール。退役軍人の主人公・エディは、ここで夜間警備員として働くことになり、勤務初日を迎えます。平和で退屈なはずの仕事でしたが、そこへ1人の少女が助けを求めてきます。

 

この少女はマフィアの大規模犯罪の唯一の証人として裁判で証言するはずでしたが、FBIによる護送の途中にマフィアが送り込んだ殺し屋集団の襲撃を受けFBIの護衛は全滅、1人生き延びてモールへと逃げ込んできたのでした。

 

少女を保護したエディたち警備員でしたが、彼女を追ってきた武装集団はモールを取り囲み、証拠隠滅のためにエディたち全員の抹殺を企てます。武器もなく支援もない孤立無援の中、警備員たちは絶望的な戦いへと臨むことに……というストーリーです。

 

 

 

「夜間警備員(武器:スタンガン、警棒)vsプロの殺し屋集団(武器:ライフル、マシンガン等)」という、状況だけ見るとどう見ても勝ち目のない戦いが描かれるこの映画。

 

こんな不利な状況でも、警備員側にアントニオ・バンデラスが味方」という条件が追加されることでなんだか勝ててしまいそうな雰囲気があるから素敵ですね。もはや「夜間警備員(武器:スタンガン、警棒、アントニオ・バンデラス)」と書いた方が正しいです。

 

 

 

「少女を捜索しているFBIや警察がモールに救援に来るまで持ちこたえれば勝ち」というシンプルなルールで、武装と人数に任せて殺意満々で襲ってくる殺し屋部隊と、地の利と工夫で罠を張り巡らせて戦う警備員たちの死闘がくり広げられます。

 

もしこれで警備員たちだけだったらあっさりと瞬殺されていたことでしょう。しかし、そこに元ベテラン軍人の主人公・エディがいたことが幸いします。彼の指揮のもと、わずか5人の警備員たちが1人の少女を守るために戦います。

 

 

 

アントニオ・バンデラスのアクション俳優としての貫禄もあって、このエディの頼もしさが半端じゃありません。とにかくかっこいい。頼りになる。軍隊出身という経歴に裏付けられた強さに合わせて、観ている側のアントニオ・バンデラスが死ぬわけないじゃん」という思い込みからとてつもない安心感を持って戦いの行く末を眺めることができます。

 

主人公のエディだけでなく、他の警備員たちもキャラが立っていて魅力的です。登場時は見ていてイライラするほど弱気な奴や見回り中にサボってゲームに興じる奴、着いて早々居眠りを始めるねーちゃん、軽薄な雰囲気全開のシフトリーダーなど「大丈夫かこいつら」と思わされる面々でしたが、いざ少女を守って戦うことになると皆やたら素直に戦いの準備を進めます。

 

特に軽薄でチャラくて顔もなんだかバービー人形の彼氏みたいなマネキン顔のシフトリーダー・バンスは、最初の印象からは別人じゃないかと思わされるほどの活躍を見せます。彼が少女を逃がすために命がけで敵の前に1人立ち塞がる展開は「シ、シフトリーダアアァァー!」と感動必至です。

 

エディの1人無双映画ではなく、登場人物たちが皆で力を合わせて敵に立ち向かっていく展開にはしっかりとストーリーがあって惹き込まれました。

 

 

 

まともな武器が無い警備員チームはモール内の商品を組み合わせてトラップを多数仕掛けていくんですが、それぞれがよく考えられていて面白い。ラジコンを使って敵を陽動したり洗剤などの日用品を使って爆弾を作ったり、さらには発電機を使ってシャッターに電流を流したりと1つひとつがなかなか凝っています。

 

鉄釘を仕込んだ爆弾や触れたら感電する柵など危険度は桁違いですが、「侵入してきた悪い奴を罠で撃退する」という展開はまさにホーム・アローンそのもの。盛り上がらないわけがありません。

 

アントニオ・バンデラス以外に有名キャストはあまりいませんが、敵組織のボスとして「ガンジー」や「アイアンマン3」、「シンドラーのリスト」なんかで知られる名優ベン・キングズレーが出ています。いかにも「犯罪組織のボス」らしい大物感はさすがベテラン俳優でした。

 

 

 

シンプルなストーリーだからこそアクションや展開に集中できて惹き込まれる、小粒ながら文句なしに面白い良作アクション映画でした。

 

セキュリティ(字幕版)