堕落ディザイアー

ずっと家でゴロゴロしながら映画を観ていたい

邦題に似合わないバイオレンスアクション 『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』

スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい (字幕版)

2006年のアメリカ映画です。

 

巨大なマフィアを壊滅させられるほどの証言ができる1人のマジシャンに、そのマフィアのボスから100万ドルの懸賞金がかけられることから物語は始まります。

 

高級ホテル最上階のペントハウスに籠って隠れているマジシャン・イズラエル。彼を狙って、大勢の殺し屋がホテルへと集結していきます。イズラエル保護のためにFBIの部隊もホテルへ向かい、鉢合わせしたFBIと殺し屋たち、イズラエルたち一味がしっちゃかめっちゃかの殺し合いをくり広げます。

 

 

 

FBI捜査官の主人公にライアン・レイノルズ、その他メインキャストにジョエル・エドガートンアンディ・ガルシアベン・アフレッククリス・パインマシュー・フォックスなどやたらめったらに豪華な面々が並びます。しかもそれぞれの出番はけっこう短めで、ほとんど脇役レベルの人もいるからびっくりです。ベン・アフレックなんてアカデミー監督なのに、この映画では序盤で早々に一旦退場して終盤までほとんど出てきません。

 

他にも大スター歌手のアリシア・キーズとラッパーのコモンがこの映画で俳優デビューを飾ったそうで、2人ともけっこう目立つ役柄で登場しています。

 

 

 

映画としては群像劇の形をとっていて、イズラエルを狙った殺し屋各組やそれを防ごうとするFBI、さらには身を守ろうとするイズラエルとその部下たちがホテルで鉢合って激突します。

 

この殺し屋たちが皆個性豊かで、変装してイズラエル一味に紛れ込む奴や言葉巧みに警備を突破する奴、冷静に行動する女殺し屋チームや「マッドマックス」から飛び出してきたようなクレイジー集団までタイプも色々です。

 

そいつらがお互いに敵対しながらFBIやイズラエルたちとも戦うので、その現場はもう血みどろの大混乱です。大口径ライフルで撃たれたFBIが身体ごと吹っ飛んだり、狭いエレベーターの中で撃ち合いになったり、クレイジー集団はチェーンソーまで持ち出してどこの13日の金曜日と言いたくなるめちゃくちゃっぷり。

 

とにかく血が飛び散りまくって戦いが進むほどにバイオレンスな画面になっていって、「暗殺者がいっぱい」なんて愉快な感じは一切ありません。誰だこの邦題考えた奴。もっとコミカルで軽いノリの戦いになるのかと思っていたら全然そんなことはありませんでした。

 

当たり前のようにR-15だし、身体に風穴は開くし刺されるし指は千切れるしもちろん血はいっぱい出るしで画面的にもかなり痛いです。

 

 

 

結末もなかなかに後味が悪くて、ストーリー的にも救いはありません。話としては「チンピラマジシャンとFBIと殺し屋と殺し屋と殺し屋と(以下略)が殺し合う」以上のものでしかなく、しっちゃかめっちゃかでバイオレンスな戦いを楽しむだけの映画です。

 

アクション慣れしている人、血が平気な人にとっては破天荒な展開を笑って楽しめるバカ映画ですが、暴力的な描写が苦手な人にとってはただただ辛い映画ではないでしょうか。