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Netflixの本気度が分かる良作SF大作 『スペクトル』感想(ネタバレあり)

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Netflixオリジナルが注目され始めた頃の、ガチガチのガチな本気を見せつけてきた衝撃作です。これ1本作るのにいくらかかってるんだろう。劇場公開作でも全くおかしくないクオリティのSFアクション大作に仕上がってます。

 

普通に映画館で流すハリウッド映画としてこれを作ったら製作費70~100億円レベルの大作になると思います。ネット配信だけだからなんやかんやの経費が相当削れるとしても数十億円規模の予算が要るのは間違いないでしょう。Netflixの金持ち具合がよくわかりますね。

 

内容はシンプルに「軍隊が幽霊と全面対決する」というもの。まさにリアルゴーストバスターズとでも言える映画です。

 

日本でも広く知られてるような有名スターはとくに出演しておらず、ジェームズ・バッジ・デールマックス・マーティーニブルース・グリーンウッドなど超有名ってわけではないけど安定してハリウッドで活動してるベテランが集まっています。

 

個人的には『プレデターズ』でプレデターと一騎打ちした日本人ヤクザ役のルイ・オザワさんが脇役ながら出演してたのが美味しかったです。

 

 

 

前半、装甲車の隊列で紛争地帯の現場に進行して兵士たちが幽霊事件の建物内に踏み込むのを車内のモニターから見守る、という展開はそのまんま『エイリアン2』で懐かしくもドキドキしました。

 

初めて幽霊(正確には人間の魂を取り出して気体のような生き物に改造した生物兵器?)が主人公たちの前に姿を現してからは一気に物語が進みます。幽霊と初対面した兵士が10秒で殺された後は数分で数十人が大虐殺です。

 

しかもこの幽霊、「人間がぶつかられると体の表面が一気に凍り、体内は一瞬で焼き尽くされる」という超チート性能です。おまけに純度の高い鉄以外の物体はすり抜けられるという反則機能まであります。この「タッチされたら即死の鬼ごっこ」状態の中で部隊がバッタバタやられて壊滅する様のテンポの良さは半端ないです。

 

その後、幽霊が鉄に阻まれるという弱点が明らかになって手作りの鉄くず爆弾を大量に用意してからやっと少しは抵抗できるようになりますが、ここでの必死の退却戦の派手さもハリウッド映画顔負けです。超ど派手。

 

幽霊側もただタッチして殺しにくるだけでなく、戦車1台を一人でタックルでぶっ壊してしまうくらいの力技まで使います。多数の装甲車に乗った数十人の部隊で攻めておいて帰還できたのは5人という絶望っぷりが良かったです。

 

 

 

その後モルドバに駐留してる米軍が基地ごと壊滅して生き残りは数十人だけというピンチになっているのが口頭で説明されて決死の最終決戦になるわけですが、このときに使われるエネルギー兵器みたいなのが急に近未来SFになってバランスの悪さが笑えます。いくら近未来設定だからって米軍の生き残りがなんとか避難所に持ち込んだ機材だけでこんな武器一晩で人数分作れるのかよ。

 

個人的には、最後に「実は幽霊兵器にされていた人々もまた苦しんでいた被害者だったのである」みたいな絶妙に後味悪いオチが用意されていたところはあまり好きではありませんでした。設定ガバガバB級アクションなのに変なところでしっかりハードSFやってますね。

 

 

 

映像はしっかり派手だし幽霊や特殊部隊の兵器のVFXも大作に引けをとらないクオリティで、とにかくNetflixオリジナルコンテンツのレベルの高さに驚きました。しかもその後もこの映画に負けないレベルの良作をリリースし続けてるんだからNetflixの強さに驚きです。

 

日本でNetflixオリジナルが話題になり始めた初期の名作として、SFアクション好きなら一度はチェックする価値のある映画です。