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超大味なエセSFパニック大作 『ザ・コア』感想(ちょっとネタバレ)

ザ・コア (字幕版)

「核(コア)が停止して滅亡しようとしている地球を救うために、選りすぐりの科学者チームが地球の中心まで向かって核を起こして復活させる」という、素人目に見ても無理っぽいし嘘くさいと分かるエセ科学アクション映画です。

 

科学的考証なんて完全に無視してハリウッド的アメリカ的盛り上がりと派手な描写だけに力を入れた、地底版『アルマゲドン』と呼ぶのにふさわしい娯楽大作に仕上がってます。

 

あまりのリアリティの無さに「NASAが選ぶ最も科学的根拠のない映画ランキング」で2位に輝くという不名誉っぷり。まさにNASAお墨付きのB級映画と言えます。

 

 

 

削岩機と列車を足したような乗り物で地球の中心まで向かう科学者チームはしょっちゅう言い争ったり最後には熱く結束したりと、世界の危機なのに感情的な行動が続出です。現実の宇宙飛行士なんかのメンタルの安定っぷりを見習ってほしい熱血ぶりですが、ハリウッド映画はこうでなくちゃね、とも思わされます。

 

核爆弾をいくつも連鎖爆発させてコアを回転させるという彼らの作戦は「ほんの数cmの爆発のズレでも地球のコアが動かなくなって失敗する」という繊細で精密なものだそうです。が、とてもそんな細やかな作戦ができるような設備には見えないのに大した説明もなく主人公たちはやってのけます。

 

ストーリーの流れから作戦の詳細から全てがぼんやりしていて、全てにおいて「ピンチっぽい」「上手くいってるっぽい」「ハッピーエンドっぽい」という大雑把な進行で話が進みます。

 

 

 

そんな感じで一般的に見るととても褒められたもんじゃない出来なんですが、この映画の場合はこれで正解とも言えます。やたらとテンションが高く熱いストーリーのハリウッド的エンタメ映画としてはかなり楽しめる作品です。

 

地球の中心に向かうまでに幾多ものピンチに見舞われて一人また一人と犠牲になりながら進んでいくのは王道の冒険ものとしての盛り上がりがあります。科学者チームの面々も「家族を救いたいだけなんだ」とか言って写真を持ち出したりとベタだけど感情移入しやすいキャラクターたちです。

 

ただ、個人的にはアーロン・エッカートが演じる主人公はいまいち好きになれなかったかな。あまりにも少年漫画の主人公じみていてちょっと現実味が……という印象でした。いくら昔なじみの友人だったメンバーが死んだからといって、彼の犠牲も仕方ない状況だったのに他のメンバーに八つ当たりする様は率直にイライラさせられます。

 

メインとなる地下探検のシーン以外にも、狭い地下列車内の場面とCG感丸出しの地球内部のシーンだけじゃ退屈だろうといわんばかりに地上の磁場異常による災害シーンが挟まれます。無闇にローマが壊滅したり橋が落ちたりと破壊描写の盛り合わせが見られます。この辺も「アルマゲドン」と同じ手法ですね。

 

 

細かいところに目が行くとかなり残念な部分も多い映画ですが、一時的な娯楽には良い映画です。おやつでも食べたり何か作業をしながら賑やかしに流しておくのに丁度いいスナックムービーでしょう。

ザ・コア (字幕版)

ザ・コア (字幕版)