堕落ディザイアー

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登場人物たちの渋さに惚れる 『マグニフィセント・セブン』感想

マグニフィセント・セブン (吹替版)

七人の侍」をアメリカ風に作り上げた名作西部劇「荒野の七人」をさらにリメイクした作品です。

 

卑劣で冷徹な資産家ボーグによって近くの金鉱ごと乗っ取られようとしている田舎町ローズ・クリークで、町の住人たちがボーグの一味と戦うため主人公の賞金稼ぎサム・チザムを用心棒に雇い入れます。

 

サムは町にいた元軍人の友人やその相棒、たまたま居合わせた流れ者やインディアンの青年、逃亡中の手配犯などを仲間に引き入れ、合計7人でボーグたちと戦うことを決意し…というお話です。

 

「悪者集団から罪のない人々を守るため戦う」という、時代劇や西部劇でおなじみのシンプルなストーリーですね。

 

主人公サムをデンゼル・ワシントンが、その仲間たちをクリス・プラットイーサン・ホークイ・ビョンホンヴィンセント・ドノフリオなど豪華キャストが演じています。リメイク元となった「荒野の七人」と違って主役に黒人俳優、他のメンバーにもアジア系、ネイティブ系、メキシコ系と多様な人種の俳優が並んでいるのが現代ならではですね。

 

 

 

「極悪集団を倒すために仲間が集まって、襲撃を前に作戦を立てて準備して、いざ最終決戦」という王道展開は燃えないわけがありません。今のハリウッドが本気を出して描くアクションは、西部劇ならではの渋さと現代的な派手さが両立されていて目が離せませんでした。個性豊かな7人の戦い方が終始とにかくかっこいいです。撃ち方、構え方、走り方のどれもがいちいちキマッていて惚れます。

 

主人公サムを演じたデンゼル・ワシントンはハットからシャツ、ジャケット、ズボン、ブーツまで全身黒で固めていて、その姿がかっこいいを通り越してもはや優雅でした。大人の余裕たっぷりな振る舞いやしゃべり方はさすがのハマり具合です。

 

アジア代表のイ・ビョンホンもいつもと変わらないクールさで、ナイフの抜き投げで銃の早撃ちに難なく勝つ様は忍者っぽいというか「海外受けしそう」な感じがありました。あんなのかっこよくないわけないじゃんね。ずるいです。

 

そんな有名俳優陣ももちろんですが、個人的にはヒスパニック系の賞金首バスケスを演じたマヌエル・ガルシア=ルルフォが群を抜いてカッコよかったです。他のメインキャストと比べると無名でWikipediaにもページがない俳優ですが、少な目な登場シーンがどれも印象的でした。

 

スタイリッシュに2丁拳銃を使いこなして戦う様はもう「舞ってる」と言えるレベルで、この作品以外ほとんど情報がない無名俳優とはおもえない存在感でした。

 

 

 

そんな主人公たちの敵・ボーグたちは抵抗した町の住民たちを即撃ち殺すような極悪集団なので、彼らが7人にボコボコにされても後ろめたさなく見れます。むしろ「いいぞもっとやれ」と言いたくなりました。

 

最終決戦はダイナマイトやガトリング銃、大砲まで出てくるやりたい放題っぷりで見ていて飽きません。家は吹っ飛ぶし馬は吹っ飛ぶし人も吹っ飛ぶ派手さで、西部劇の戦いの「地味そう」なイメージが覆されます。

 

その中でも西部劇映画らしい戦いの美学みたいなものは健在で、ジャケットやハットを着こなした姿で馬に乗って打ち合う様は古き良きかっこよさがありました。渋いです。冷酷な敵ガンマンにも悪役としてめちゃくちゃかっこいい奴らが多くて戦いのひとつひとつのカットがそれぞれ印象的でした。

 

 

 

歴史に残る名作映画のリメイクとなると相当ハードルが高かったと思いますが、アクション映画・西部劇映画として申し分ない完成度だと思います。レビューサイトでの評価も「荒野の七人のリメイク」という期待を乗り越えてそこそこ高めです。

 

原作ほどの名作かはわかりませんが、ストーリーもアクションも十分すぎるほど楽しめる上質なエンタメ作品でした。