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スケールもアクションも増大 『パージ:大統領令』感想

パージ:大統領令 (字幕版)

「年に1度、12時間だけ全ての犯罪が許される『パージ法』が成立したアメリカ」を舞台にしたシリーズの第3弾です。

 

低予算映画ながら、独特のストーリー設定と狂ったテンションのアクション・暴力描写が話題になってカルト的人気を誇る『パージ』。シリーズを重ねるごとに順調にスケールアップして、今回の『大統領令』では最大規模の「パージ」がくり広げられます。

 

単純に「殺人鬼集団から身を守ってパージの夜をいかに生き延びるか」という話から始まったこのシリーズですが、3作目にもなるとだいぶ世界観も広がって話もいい意味で複雑になりました。

 

今回の話の中心になるのは「大統領選挙を前に、パージ法の廃止を公約に掲げる女性議員」。そして主人公は、彼女の警護責任者レオです。

 

このレオは前作「パージ:アナーキー」のメインキャラクターだった人ですね。前作で「パージ」の虚しさ・無意味さを実感したからか、今回は反「パージ」派議員の警護人というポジションになっています。

 

「パージ」を利用して彼女を抹殺しようとする与党側の刺客が押し寄せるなか、12時間が終わるまでいかに彼女をレオが守るか、というのがストーリーのメインです。そして、そこに「パージ」を憎む女性議員支持者の市民たちも関わってきます。

 

レオ以外にも、シリーズ1作目でキーパーソンとなった黒人の青年ビショップも重要なポジションで登場してました。彼はちゃっかりシリーズ唯一の皆勤賞キャラですね。

 

1作目、2作目のキャラクターが再登場して、いよいよクライマックス、という感じがあってよかったです。

 

 

 

前述したように、アクションやバイオレンス描写のスケールはシリーズ最大です。女性議員を守ろうとするレオや市民たちと彼女に迫る暗殺者たちとの攻防は、ド派手で過激で手に汗握ります。

 

予算もスケールアップしたとはいえそれでも製作費わずか約10億円(ハリウッド映画の平均製作費は30~60億円くらい)の本作ですが、低予算っぽさはほとんど感じさせません。戦闘ヘリまで登場して、大作映画さながらの弾けっぷりです。

 

そして「パージ」シリーズの見どころといえば殺人が合法なのをいいことに暴れまわる暴徒たちですが、今回のパージ参加者(「パージャー」と言うんだとか)もこれまでに負けず劣らず、というかこれまで以上の目立ちっぷりで暴れます。

 

歴代大統領のお面を被って殺戮に興じる外国からの参加者たち、マシンガン片手に夜遊びに走る女子高生たち、その他画面のあっちでもこっちでも皆が好き勝手に暴れまわります。個人的にはマシンガンJKの狂いきった目つきが一番怖かった。

 

そして主人公レオを演じたフランク・グリロがめちゃくちゃかっこいい。「パージ・アナーキー」のヒットで知る人ぞ知るアクション俳優としてじわじわ人気が出てきてる彼ですが、渋かっこいいおじ様なキャラクターが素敵でした。

 

地味にMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の一員でもあるし、ヒーロー俳優としての華もあるし、遅咲きのアクションスターとしてもっともっと有名になってほしいです。「エクスペンダブルズ」シリーズとか出てくれないかな。

 

 

 

全体的には大満足の出来なんですが、ところどころで作りの荒さが若干見られたのが気になりました。銃撃のカットと撃たれた人のカットのつなぎがちょっとぎこちなかったり、死んでるキャラクターがカットが切れる前にちょっと動いちゃってたり。

 

せっかく世界的に大ヒットの有名作になったんだから、そういうところもうちょっとしっかりチェックしてほしかったです。些細なところでB級感が出ちゃってるのがもったいなかった。

 

 

 

それでもバイオレンスアクション映画としては一級品だし、もはやただの変わり種の低予算映画じゃない大ヒットシリーズとしての風格もある良作です。

 

失速することなくここまで走り切って、さらに続編や前日譚となるスピンオフまで計画されてるらしい『パージ』シリーズ。これからもまだまだ楽しませてくれそうでファンとしては嬉しいかぎりです。

 

記念すべき1作目はこちら

パージ (字幕版)

パージ (字幕版)

 

 

アクション大作として花開いた2作目はこちら